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第1土曜特集 五感を科学する――感覚器研究の最前線
視覚
iPS細胞を用いた角膜上皮の再生医療
Regenerative medicine using iPS cells to treat corneal epithelial diseases
相馬 剛至
1
,
西田 幸二
1
Takeshi SOMA
1
,
Kohji NISHIDA
1
1大阪大学大学院医学系研究科脳神経感覚器外科学(眼科学)
キーワード:
iPS細胞(人工多能性幹細胞)
,
角膜上皮幹細胞疲弊症
,
培養上皮細胞シート
,
再生医療
Keyword:
iPS細胞(人工多能性幹細胞)
,
角膜上皮幹細胞疲弊症
,
培養上皮細胞シート
,
再生医療
pp.641-646
発行日 2022年8月6日
Published Date 2022/8/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28206641
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角膜上皮幹細胞が存在する角膜輪部が外傷や疾病などにより障害されると,角膜上皮幹細胞疲弊症とよばれる状態になり,角膜表面が結膜に被覆され,視力低下をきたす.本疾患に対する治療法として角膜移植が行われてきたが,ドナー不足や拒絶反応といった課題があった.これに対し,健常眼の角膜輪部から作製した培養角膜上皮細胞シートや,自己の口腔粘膜から作製した培養口腔粘膜上皮シートを用いた再生医療が開発され,すでに臨床応用されている.近年,iPS細胞(人工多能性幹細胞)の再生医療への応用研究が進むなか,筆者らは角膜上皮細胞を効率的に分化誘導する技術を開発し,iPS細胞由来角膜上皮細胞シートを用いた臨床研究を開始した.
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