特別企画 Master's Case File◆心に残った症例
患者自身が一員となった1型糖尿病サポートチーム
宮島 功
1
,
宮澤 靖
1
1社会医療法人近森会近森病院 栄養サポートセンター
キーワード:
1型糖尿病
,
カーボカウント
Keyword:
1型糖尿病
,
カーボカウント
pp.433-435
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101538
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症例の紹介
27歳,男性.職業は教師でテニス部の顧問.入院3日前から腹部の違和感があり,入院前日の部活中に頭痛,倦怠感,口渇感が出現しました.入院日の10時頃に1度嘔吐があり,その後嘔気が持続したため,午後に当院の外来に受診しました.既往歴はありませんでした.
意識障害はありませんでしたが,入院時の血糖値が650mg/dLと高く,血液ガス分析でアシドーシスを認め,尿検査ではケトン体(3+)でした.HbA1cの上昇はなく,今回発症したと考えられる1型糖尿病の糖尿病ケトアシドーシスの診断にて入院となりました.入院後,生理食塩水およびインスリン持続投与にて,徐々に血糖値は落ち着き,嘔気も消失しました.翌朝より食事が開始となり全量摂取できました.
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