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第1土曜特集 結核と非結核性抗酸菌症Up to Date――診断,治療,感染対策,発病予防
結核
肝不全・腎不全合併結核の治療
Treatment of tuberculosis with liver failure and renal failure
高森 幹雄
1
Mikio TAKAMORI
1
1東京都立多摩総合医療センター呼吸器・腫瘍内科
キーワード:
薬剤性肝障害
,
血液透析
,
インターフェロン-γ遊離検査(IGRAs)
,
間質性腎炎
,
潜在性結核感染症(LTBI)
Keyword:
薬剤性肝障害
,
血液透析
,
インターフェロン-γ遊離検査(IGRAs)
,
間質性腎炎
,
潜在性結核感染症(LTBI)
pp.663-667
発行日 2022年2月5日
Published Date 2022/2/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28006663
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結核診療において肝機能障害・腎機能障害は避けては通れない疾患である.肝機能面からは肝機能障害を有する患者に対する抗結核薬の使用方法,薬剤性肝障害の対応が重要である.薬剤性肝障害では抗結核薬の中止,肝機能障害のパターン(肝細胞障害型と胆汁うっ滞型)および肝機能障害の経過からの被疑薬〔イソニアジド(INH),リファンピシン(RFP)・ピラジナミド(PZA)のどれか〕の推定,被疑薬から考えた抗結核薬の再開戦略の習熟が必要である.腎機能に関しては慢性腎臓病(CKD)stage 4/5から透析導入時点で急激に相対危険度が2倍から10倍に上昇すること,透析での抗結核薬の使用方法調整,診断の遅れを防ぐための新規異常陰影,発熱,胸水,呼吸器症状出現時の診断におけるインターフェロン-γ遊離検査(IGRAs)活用,CT含めた画像診断,透析導入時の積極的な潜在性結核感染症(LTBI)介入,主にRFPによる薬剤性間質性腎炎に対する対応の習熟が必要である.
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