特集 ウイルス感染とその合併症――「風邪は万病のもと」を考える
5.感染関連腎疾患
杉本 圭相
1
1近畿大学医学部小児科
キーワード:
糸球体腎炎
,
間質性腎炎
,
ネフローゼ症候群
,
急性腎障害
,
かぜ症候群
Keyword:
糸球体腎炎
,
間質性腎炎
,
ネフローゼ症候群
,
急性腎障害
,
かぜ症候群
pp.1461-1466
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001968
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ウイルス感染は多くの糸球体障害や尿細管間質障害の原因となる.ウイルス関連腎症の診断には,詳細な病歴や臨床検査データ,組織の分子解析を必要とするが,必ずしも同定は容易ではない.ウイルス腎症の発症には,腎臓におけるウイルス親和性,免疫複合体の生成とその誘導,直接的な細胞病原性作用,過剰な免疫反応などさまざまなメカニズムが関与する.一般的に,小児科医が日常診療で遭遇するかぜ症候群の原因となるウイルスの多くは腎障害を惹起することは少ない.本稿では,腎障害の原因となる病原体について,ウイルスを中心に概説する.
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