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特集 医療従事者のための感染予防――COVID-19流行を機会に見直す自分と仲間を守る職業感染予防技術
結核と接触者健診
Tuberculosis and contact examination
飯沼 由嗣
1
Yoshitsugu IINUMA
1
1金沢医科大学臨床感染症学
キーワード:
潜在性結核感染症(LTBI)
,
インターフェロンγ遊離試験(IGRA)
,
デインジャーグループ
,
ハイリスクグループ
Keyword:
潜在性結核感染症(LTBI)
,
インターフェロンγ遊離試験(IGRA)
,
デインジャーグループ
,
ハイリスクグループ
pp.459-464
発行日 2021年5月8日
Published Date 2021/5/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27706459
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職業感染対策としての結核症の重要性は,医療従事者自身の健康被害にとどまらず,集団感染の原因となるリスクを有する “デインジャーグループ” であることである.結核発病患者の最優先または優先接触者と判定された場合には,インターフェロンγ遊離試験(IGRA,QFT-PlusまたはT-SPOT)を行い,結核感染の有無を判定する.IGRA陽性の場合には,胸部CTなどで結核発病の有無を確認し,発病がなく潜在性結核感染症(LTBI)と判定された場合は,とくに禁忌でなければ治療を行う.LTBI治療期間中は,休務の必要はない.LTBI治療を行わない場合には,感染後2年間の発病リスクが高いことを考慮して,2年間半年ごとの胸部XP検査フォローが必要となる.地域の結核流行状況や職務上の結核曝露リスクを考慮して,定期的なスクリーニング検査の実施を考慮する.
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