肝臓病の病理・6
自己免疫性肝炎・薬剤性肝障害の病理
大部 誠
1,2
,
奥平 雅彦
1
Makoto OHBU
1,2
,
Masahiko OKUDAIRA
1
1北里大学医学部病理学教室
2北里研究所メディカルセンター病院中央検査部
キーワード:
自己免疫性肝炎
,
慢性活動性肝炎
,
薬剤性肝障害
,
胆汁うっ滞
,
多核肝細胞
Keyword:
自己免疫性肝炎
,
慢性活動性肝炎
,
薬剤性肝障害
,
胆汁うっ滞
,
多核肝細胞
pp.646-650
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900622
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自己免疫性肝炎の組織学的特徴は慢性活動性肝炎に類似する組織像を示すことであるが,言い換えれば慢性ウイルス性肝炎との鑑別が難しく,免疫学的背景の裏付けが必須である.一方,薬剤性肝障害は,日常の臨床で遭遇する症例の大部分は急性薬剤アレルギー性であり,胆汁うっ滞や多核肝細胞の出現とその分布,壊死の形態などに特徴がある.近年,新しい医薬品の加速度的な開発および使用量の増大に伴って中毒性肝障害も増加傾向にあり,薬剤に応じた特有な組織像を呈する.
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