Japanese
English
特集 骨粗鬆症――予防と治療の将来展望
カルシウム製剤,活性型ビタミンD製剤
Calcium, active vitamin D
田中 健一
1
,
岡田 洋右
1
,
田中 良哉
1
Kenichi TANAKA
1
,
Yosuke OKADA
1
,
Yoshiya TANAKA
1
1産業医科大学医学部第1内科学講座
キーワード:
カルシウム
,
活性型ビタミンD
,
アルファカルシドール
,
エルデカルシトール
Keyword:
カルシウム
,
活性型ビタミンD
,
アルファカルシドール
,
エルデカルシトール
pp.269-272
発行日 2022年1月22日
Published Date 2022/1/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28004269
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カルシウム製剤単独での骨折抑制効果は弱く,天然型ビタミンD製剤との併用においても骨折抑制効果は明らかではない.しかし,カルシウム摂取不足やビタミンD欠乏が存在する場合には補充療法を検討するべきである.活性型ビタミンD製剤のうち,アルファカルシドール,カルシトリオールは骨密度上昇,椎体・非椎体骨折を抑制するとの報告がある.一方,エルデカルシトールは他の活性型ビタミンD製剤よりも血中半減期が長く骨代謝に対する効果が強いため,アルファカルシドールと比べ骨密度上昇作用や椎体骨折抑制効果が高い.また活性型ビタミンD製剤は,ビスホスホネート製剤などとの併用により骨密度をさらに上昇させる.安全性の面からは,カルシウム・天然型ビタミンD併用,あるいは活性型ビタミンD製剤使用時には高カルシウム血症,高カルシウム尿症の内科的モニタリングは必須である.
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