透析骨症revival-その治療の展開
CKD患者における非活性型ビタミンD製剤の意義
加藤 明彦
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1浜松医科大学医学部附属病院 血液浄化療法部
キーワード:
Hydroxycholecalciferols
,
Vitamin D
,
ビタミンD欠乏症
,
血液透析
,
骨折
,
副甲状腺ホルモン
,
腎不全-慢性
,
筋肉減少症
,
慢性腎臓病
Keyword:
Hydroxycholecalciferols
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Parathyroid Hormone
,
Vitamin D Deficiency
,
Vitamin D
,
Fractures, Bone
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Sarcopenia
pp.1653-1660
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017084633
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慢性腎臓病(CKD)患者では早期(ステージG3)からビタミンD欠乏を高率に認め,二次性副甲状腺機能亢進症,腎機能低下の進展,生命予後と関連する.非活性型(天然型/栄養型)ビタミンD製剤は安価で高カルシウム血症のリスクが低く,血清1,25(OH)2D濃度を上昇させ,血漿副甲状腺ホルモン(PTH)値を下げる.米国では非活性型ビタミンD製剤の処方が急速に増えており,現在では約半数のCKD患者が補充されている.しかし,本邦では血清25(OH)D濃度測定は保険適用されていなかった.また,非活性型ビタミンDも処方薬ではない.今後,非活性型ビタミンD製剤の意義をより明らかにするためには,CKD患者における至適血清25(OH)D濃度やfree/bioactive 25(OH) D測定の有用性を明らかにするとともに,活性型ビタミンDとの併用療法について検討する必要がある.
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