発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012081
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活性型ビタミンD3製剤で治療効果が得られなかった閉経後骨粗鬆症患者32例を対象とし、ビスホスホネート製剤単剤療法あるいは活性型ビタミンD3製剤とビスホスホネート製剤の併用療法に変更した場合の治療効果を比較検討した。平均年齢は71.2±9.0歳であった。ランダムに単剤群20例、併用群12例に分け、治療変更後6ヵ月目と12ヵ月目の骨密度、尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX)値、治療変更後6ヵ月目以降の新規脆弱性骨折の発生率を評価した。その結果、両群とも骨密度の増加と尿中NTX値の低下を認め、6ヵ月目におけるそれらの変化率は併用群で有意に大きかった。新規脆弱性骨折の発生率は併用群で低い傾向にあった。活性型ビタミンD3製剤とビスホスホネート製剤の併用療法は、開始後6ヵ月目の早期から骨折の危険率を改善させ、QOLの維持、改善に影響を及ぼす可能性があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007