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特集 骨粗鬆症――予防と治療の将来展望
総論:骨粗鬆症の予防と治療の戦略と将来展望
Strategy and future prospect of prevention and treatment of osteoporosis
福本 誠二
1
Seiji FUKUMOTO
1
1徳島大学先端酵素学研究所藤井節郎記念医科学センター
キーワード:
最大骨量(peak bone mass)
,
骨質
,
逐次療法
Keyword:
最大骨量(peak bone mass)
,
骨質
,
逐次療法
pp.265-268
発行日 2022年1月22日
Published Date 2022/1/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28004265
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骨粗鬆症は,骨折リスクの増加する骨格疾患である.骨強度は,骨密度と骨質により規定されるものと考えられている.ただし,骨質を臨床的に評価することはかならずしも容易ではないことから,骨粗鬆症の診断や治療経過の観察に骨密度が頻用されている.骨量は生後徐々に増加し,若年成人で最大値に達した後,加齢に伴い低下する.したがって,最大骨量(peak bone mass)を増加させることは,骨粗鬆症発症予防に重要である.わが国でも,種々の骨粗鬆症治療薬が使用可能となった.ただしこれらの治療薬を用いても,脆弱性骨折を完全に予防することはできない.また一部の薬剤では,長期使用による有害事象が報告されている.今後,骨粗鬆症患者の治療率を向上させるとともに,長期にわたる骨粗鬆症治療薬の効果的な使用法を確立していく必要がある.
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