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特集 骨粗鬆症――予防と治療の将来展望
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)
-――徹底解説! 治療薬を使いこなす “知識” と “ノウハウ”
Selective Estrogen Receptor Modulator(SERM)
寺内 公一
1
Masakazu TERAUCHI
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県地域産科婦人科学講座
キーワード:
エストロゲン受容体(ER)
,
エストロゲン・アゴニスト/アンタゴニスト(EAA)
,
ラロキシフェン(RLX)
,
バゼドキシフェン(BZA)
,
組織選択的エストロゲン複合体(TSEC)
Keyword:
エストロゲン受容体(ER)
,
エストロゲン・アゴニスト/アンタゴニスト(EAA)
,
ラロキシフェン(RLX)
,
バゼドキシフェン(BZA)
,
組織選択的エストロゲン複合体(TSEC)
pp.273-277
発行日 2022年1月22日
Published Date 2022/1/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28004273
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選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)には椎体骨折抑制,ハイリスク群における非椎体骨折抑制などの効能に加えて,心血管疾患や乳癌の発症をも抑制する効果があり,エストロゲン欠乏によってさまざまな疾患リスクに曝される閉経後女性の健康に総合的に寄与する可能性がある.骨密度増加や骨代謝マーカーの変化は相対的に小さいが,一方で椎体骨折抑制効果には遜色なく,また骨代謝回転を過度に抑制しないために長期にわたる服薬も可能である.閉経後比較的早期の投与に適する薬剤と考えられる.今後は,さらにエストロゲンとSERMとの組み合わせなどさまざまな展開が期待されている.
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