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特集 肝硬変は治るか? 組織改築改善・研究の最前線
【臨床】
抗ウイルス療法による肝線維化改善
Improvement of liver fibrosis by antiviral therapy
八橋 弘
1
Hiroshi YATSUHASHI
1
1国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター副院長
キーワード:
抗ウイルス治療
,
肝線維化
,
C型肝炎
,
B型肝炎
Keyword:
抗ウイルス治療
,
肝線維化
,
C型肝炎
,
B型肝炎
pp.799-802
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27908799
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肝疾患での肝線維化の進行,肝硬変への進展変化は,各種治療法の治療効果が不十分であった過去においては不可逆的変化で,肝硬変は治らないと考えられていた.しかし,近年のC型/B型肝炎に対する抗ウイルス剤の開発の進歩によって,抗ウイルス治療が奏効するとC型/B型慢性肝炎に限らずC型/B型肝硬変においても肝線維化所見が改善することが確認され,報告されるようになった.C型慢性肝炎/肝硬変に対するインターフェロン(IFN)治療や直接作用型抗ウイルス剤(DAA)治療によってウイルス駆除に成功すると,治療後5~10年の経過で約50~60%の症例では線維化ステージが改善し,またB型慢性肝炎/肝硬変に対する核酸アナログ治療の長期治療でも約60~90%近くの症例で肝線維化所見の改善が得られると報告されている.
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