Japanese
English
特集 肝硬変は治るか? 組織改築改善・研究の最前線
【基礎】
薬剤による肝線維化改善
-――ADAMTS13を含めて
Improvement of liver fibrosis by medicine
高谷 広章
1
,
鍛治 孝祐
1
,
吉治 仁志
1
Hiroaki TAKAYA
1
,
Kosuke KAJI
1
,
Hitoshi YOSHIJI
1
1奈良県立医科大学消化器内科学講座
キーワード:
肝硬変
,
肝線維化
,
レニン-アンジオテンシン系(RAS)
,
インスリン抵抗性
,
分子標的治療薬
Keyword:
肝硬変
,
肝線維化
,
レニン-アンジオテンシン系(RAS)
,
インスリン抵抗性
,
分子標的治療薬
pp.786-789
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27908786
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肝線維化の引き金となる病態は多岐にわたるが,その成因にかかわらず線維化が進展するにしたがって,肝組織中にはコラーゲンをはじめとする細胞外マトリックスが蓄積し,最終的に肝硬変に至る.近年,抗ウイルス薬の開発がめざましい進歩を遂げている一方で,抗線維化治療においてはいまだ有効な薬剤が確立されておらず,大きな課題となっている.ところで薬剤の開発にはその効果のみならず長期投与の安全性の確認が必須であるが,最近,すでに臨床で使用されている薬剤のなかにも,肝線維化抑制効果を示す薬剤が報告されており,臨床での応用が期待されている.本稿では,既存薬剤による肝線維化抑制の試みを紹介するとともに,現在までに開発が進んでいる新規薬剤についても概説する.そしてトピックスとして現在,当科で研究を行っているADAMTS13についての話題提供を行う.
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