合併増大号 今月の臨床 産婦人科医のための感染症最新レクチャー
各論 : 母子感染・周産期感染
ウイルス性肝炎(HBV,HCV)
神田 達郎
1
,
早川 智
2
1日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野
2日本大学医学部病態病理学系内科学系微生物学分野
キーワード:
B型肝炎
,
C型肝炎
,
核酸アナログ製剤
,
帝王切開
Keyword:
B型肝炎
,
C型肝炎
,
核酸アナログ製剤
,
帝王切開
pp.72-78
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211133
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●B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)の慢性感染は,本邦の肝硬変および肝細胞癌の主要な原因である.
●HBV母児感染予防では,高HBV-DNA量(5.3LIU/mL,または200,000IU/mL以上)の妊婦では,出生直後からの抗HBsヒト免疫グロブリンとHBワクチン投与に加えて妊娠28週から分娩までテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(300mg/日)の予防内服を少なくとも出産時まで行うことが推奨される.
●C型肝炎に対する治療は,非常に進歩している.HCV母児感染予防のための帝王切開の適応に関しては,議論の多いところである.
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