特集 高齢者の消化器疾患 ― 適切な診断法と治療法を目指して
9．慢性ウイルス性肝炎
神田 達郎
1
,
石井 大雄
1
,
増﨑 亮太
1
,
松本 直樹
1
,
楡井 和重
1
,
森山 光彦
1
1日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野
キーワード：
高齢者
,
B型肝炎
,
C型肝炎
,
肝硬変
,
肝細胞癌
Keyword:
高齢者
,
B型肝炎
,
C型肝炎
,
肝硬変
,
肝細胞癌
pp.191-198
発行日 2022年1月20日
Published Date 2022/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002091
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高齢者のC型肝炎では，肝線維化進行例だけでなく，肝線維化非進行例でも肝発癌がみられるため，早期DAA治療の導入が望ましい．DAA治療中は薬物間相互作用などの有害事象にとくに注意を払う．SVR後は，注意深い肝発癌スクリーニング検査が必要である．高齢者B型肝炎では，核酸アナログ製剤を治療薬として用いる．高齢者のHBVキャリアやHBV既往感染者に対して免疫抑制・化学療法を行う場合は，HBV再活性化に注意する．高齢者の慢性ウイルス性肝炎の治療に際しては，肝臓専門医へのコンサルタントをお勧めする．
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