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特集 若年性認知症――臨床・基礎・社会的支援のstate of arts
若年性認知症の診断と診断後支援
-――アルツハイマー型認知症を中心に
The diagnosis and support of early onset dementia
――Alzheimer’s disease
内海 久美子
1
,
福田 智子
1
,
柳渡 彩香
1
Kumiko UTSUMI
1
,
Tomoko FUKUDA
1
,
Ayaka YANAGIWATARI
1
1砂川市立病院認知症疾患医療センター
キーワード:
若年性アルツハイマー型認知症
,
診断後支援
,
若年性認知症支援コーディネーター
Keyword:
若年性アルツハイマー型認知症
,
診断後支援
,
若年性認知症支援コーディネーター
pp.1023-1028
発行日 2021年9月18日
Published Date 2021/9/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu278121023
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65歳前に発症する若年性認知症の診断は,しばしば見逃されたり誤診されたりすることが少なくない.的確に診断することは,介護保険制度や障害福祉制度の利用を可能にしたり,今後の人生を認知障害を抱えながらもどのように主体的に生きていくかの自己決定にも寄与する.しかし,ときには診断告知が絶望につながってしまうこともあり,本人や家族に寄り添った診断後支援が重要になってくる.若年性認知症のなかで最も多いのはアルツハイマー型認知症で約半数を占める.本稿ではアルツハイマー型認知症の臨床診断の手順と症例を提示した.老年期認知症と異なり若年性認知症では経済的問題など特有な課題があり,診断後支援は多岐にわたる.2015年に策定された “認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)” では,若年性認知症支援コーディネーターが配置されることになり,ワンストップでの相談支援,そして本人のニーズに合った関係機関やサービス担当者との “調整役” を担うことになった.
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