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特集 精神疾患診療へのデジタルツールの活用
軽度認知機能障害・初期認知症患者を対象としたコンピューターゲームを用いた複合プログラム
Dementia Prevention Program Using Computer Games for Patients with Mild Cognitive Impairment and Early Dementia
中村 直子
1
,
平田 佳寛
1,2
,
新堂 晃大
1,2
Naoko Nakamura
1
,
Yoshinori Hirata
1,2
,
Akihiro Shindo
1,2
1三重大学大学院医学系研究科神経病態内科学
2三重大学医学部附属病院認知症センター
1Department of Neurology, Graduate School of Medicine, Mie University, Mie, Japan
2Dementia Center, Mie University Hospital, Tsu, Japan
キーワード:
軽度認知障害
,
mild cognitive impairment
,
MCI
,
認知症
,
dementia
,
診断後支援
,
post-diagnosis support
,
非薬物療法
,
non-pharmacological therapy
,
eスポーツ
,
e-sport
Keyword:
軽度認知障害
,
mild cognitive impairment
,
MCI
,
認知症
,
dementia
,
診断後支援
,
post-diagnosis support
,
非薬物療法
,
non-pharmacological therapy
,
eスポーツ
,
e-sport
pp.96-102
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670010096
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抄録
現在,軽度認知障害(MCI)や認知症の早期発見,早期治療が推奨されており,治療的介入としての薬物療法および非薬物療法のみならず,診断後支援の重要性も大きくなっている。一方で診断後支援は特にMCIや早期認知症の患者においていまだ十分ではなく,患者や家族が診断後支援を受けられない空白期間の存在が指摘されている。三重大学ではMCIや初期認知症を有する患者に対するアプローチとして,コンピューターゲーム,eスポーツを含む週1回の複合プログラムを実施し社会的な受け皿としての役割と非薬物療法の役割の双方を担う活動を開始した。コンピューターゲーム,eスポーツを用いた脳刺激活動は従来の運動療法と比較し,身体面と認知面両者への影響の可能性について報告されている。さらに一般的に購入できる機材を用いることから導入しやすく,コミュニケーションのきっかけを担うデバイスとしての可能性を秘めている。
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