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特集 炎症性腸疾患――診療と研究の最新情報
炎症性腸疾患における新規薬剤の使い分け
The use of novel agents in inflammatory bowel disease
仲瀬 裕志
1
Hiroshi NAKASE
1
1札幌医科大学消化器内科学講座
キーワード:
炎症性腸疾患(IBD)
,
抗TNF-α抗体製剤
,
抗接着分子抗体製剤
,
抗IL-12/23 p40抗体製剤
,
JAK阻害薬
Keyword:
炎症性腸疾患(IBD)
,
抗TNF-α抗体製剤
,
抗接着分子抗体製剤
,
抗IL-12/23 p40抗体製剤
,
JAK阻害薬
pp.1042-1046
発行日 2021年3月13日
Published Date 2021/3/13
DOI https://doi.org/10.32118/ayu276111042
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炎症性腸疾患(IBD)の病態解明に基づく新薬開発により,IBD治療の進歩は著しい.とくに,抗tumor necrosis factor(TNF)抗体の出現は,IBD患者治療体系のパラダイムシフトをもたらした.それとともに,治療目標は臨床症状の改善から,内視鏡的粘膜治癒へと変化した.現在,IBD患者に対して生物学的製剤のみならず低分子化合物による治療も行われている.これらの薬剤を適切に使用するためには,その作用機序を知り,どの患者にどの薬剤が有効であるのかを考える必要がある.一方で,IBDと診断されたすべての患者が,これら新規薬剤をかならずしも必要としない.Bio時代ではあるが,臨床医はIBD治療の基本は従来の治療法を最大限に活用することであることを,今一度認識すべきである.
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