Japanese
English
特集 脱毛症
臨床例
免疫再構築に伴って脱毛と白癬疹をきたしたケルスス禿瘡
A case with kerion celsi who developed acute hair loss and trichophytid associated with immune reconstitution
益子 礼人
1
,
岡 大五
1
,
杉山 聖子
2
,
山本 剛伸
2
,
二ッ谷 剛俊
3
,
青山 裕美
1
Rehito Mashiko
1
,
Daigo Oka
1
,
Seiko Sugiyama
2
,
Takenobu Yamamoto
2
,
Taketoshi Futatsuya
3
,
Yumi Aoyama
1
1川崎医科大学皮膚科学教室
2川崎医科大学総合医療センター皮膚科
3金沢医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School
2Department of Dermatology, Kawasaki Medical School General Medical Center
3Department of Dermatology, Kanazawa Medical University
キーワード:
ケルスス禿瘡
,
免疫再構築
,
脱毛
,
白癬疹
Keyword:
ケルスス禿瘡
,
免疫再構築
,
脱毛
,
白癬疹
pp.936-939
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002632
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・ケルスス禿瘡に抗真菌薬治療を開始するとまれに逆説的に症状が悪化すると報告されているが,その機序は不明であった.
・われわれは,前治療としてステロイド外用薬が使用されすでに脱毛が生じていたケルスス禿瘡に,テルビナフィン(TB)を投与したところ,急速に脱毛が進行し白癬疹を生じたので,ステロイド内服を併用し抗真菌薬で加療した症例を経験した.
・自験例は,ステロイド外用中止に伴い頭皮で急激に免疫再構築が生じ,毛包における炎症反応が脱毛と白癬疹を誘発した可能性がある.
・ステロイドの局所投与の中断でも,免疫再構築に伴う逆説的な炎症の悪化が生じうると考えた.
(「症例のポイント」より)
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