Japanese
English
症例報告
Microsporum canisによるケルスス禿瘡の成人親子例
Two familial cases of senile kerion celsi caused by Microsporum canis
西村 百合香
1
,
高橋 泰英
1
Yurika NISHIMURA
1
,
Yasuhide TAKAHASHI
1
1横浜赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Yokohama Red Cross Hospital
キーワード:
ケルスス禿瘡
,
Microsporum canis
,
成人発症
Keyword:
ケルスス禿瘡
,
Microsporum canis
,
成人発症
pp.84-86
発行日 2000年1月1日
Published Date 2000/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903115
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症例1;81歳,女性.初診10か月前に背部に皮疹を生じ,某医にて体部白癬と診断され,抗真菌剤の外用でまもなく消退した.同時期に飼い猫も真菌感染と診断された.半年前より頭部,四肢,体幹に瘙痒性皮疹が出現し,ステロイドの外用で頭部皮疹が悪化したため当科を受診した.頭頂部および後頭部に膿疱,痂皮,鱗屑を伴う紅色脱毛局面を認め,病毛の直接検鏡,培養所見より原因菌はMicrosporum canisと同定した.グリセオフルビン内服を8週間行い皮疹は治癒した.症例2;50歳,女性.症例1と同居する娘.初診3週間前より,頭部に瘙痒を伴う皮疹が出現し,ステロイドの外用で悪化したため,当科を受診した.前頭部,頭頂部に膿疱,痂皮,鱗屑を伴う紅色局面を認めた.病毛の直接検鏡で菌要素を認め,原因菌はM.canisと同定した.イトラコナゾール内服を6週間行い,皮疹は治癒した.
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