特集 原因が明らかになった皮膚病
臨床例
Steal症候群により生じた左拇指難治性皮膚潰瘍
高野 浩章
1
,
中須賀 彩香
,
原田 浩史
,
五石 圭一
,
猿田 隆夫
1高知医療センター 皮膚科
キーワード:
Amitriptyline
,
Buprenorphine
,
虚血
,
外科的皮膚弁
,
血液透析
,
鑑別診断
,
腎不全-慢性
,
多剤併用療法
,
疼痛
,
皮膚潰瘍
,
皮膚疾患-手部
,
腹部
,
母指
,
ブラッドアクセス
,
スチール症候群
,
Tramadol-Acetaminophen
Keyword:
Abdomen
,
Amitriptyline
,
Buprenorphine
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Hand Dermatoses
,
Renal Dialysis
,
Ischemia
,
Kidney Failure, Chronic
,
Pain
,
Surgical Flaps
,
Skin Ulcer
,
Thumb
pp.149-152
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018215403
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<症例のポイント>透析導入のための内シャント作製後に左拇指に生じた皮膚潰瘍症例を経験した。シャント後に手指の冷感と左拇指に痛みが生じ、壊死を伴う難治性皮膚潰瘍に進展し、透析時に疼痛が増強したこと、シャント閉鎖後に冷感が緩和され、手指に温かさが戻ってきたことなどの状況からSteal症候群(重症度分類IV度)により生じた潰瘍と考えた。骨髄炎をおこしており、デブリードメント、腹部皮弁にて略治した。今後われわれ皮膚科医も同様の症例を経験する可能性があり、注意を要すると考えた。
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