特集 手指の皮膚病
臨床例
リンパ腫様肉芽腫症
村田 眞理子
1
,
貫野 賢
,
若林 彩
,
塩見 真佑
,
永田 誠
1京都第一赤十字病院 皮膚科
キーワード:
Prednisone
,
紅斑
,
鑑別診断
,
肉芽腫症-リンパ腫様
,
皮膚潰瘍
,
皮膚疾患-手部
,
母指
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Erythema
,
Hand Dermatoses
,
Lymphomatoid Granulomatosis
,
Prednisone
,
Skin Ulcer
,
Thumb
pp.985-988
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016019652
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>リンパ腫様肉芽腫症は、主に呼吸器系に好発するリンパ球増殖性疾患の1つである。肺を主病変とした血管中心性および血管浸潤性の多様なリンパ球増殖と肉芽腫様細胞浸潤を特徴とする。本症は発熱や呼吸器症状で発症することが多く、約1/3の症例で皮膚病変を併発するといわれている。自験例はリンパ腫様肉芽腫症の肺病変が先行し、左拇指に皮膚潰瘍を伴う紅斑と腫脹が出現した。しかし、皮疹出現時に肺病変はステロイドの投与により消失していた。追加治療を行わず、現行のステロイド内服加療継続で経過観察を行ったところ、潰瘍は上皮化し皮疹は消褪し、以降の再発を認めなかった。
Copyright© 2015 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.