特集 好発部位を外れた皮膚病
臨床例
左拇指に発生したmicrocystic adnexal carcinoma
中村 哲史
1
,
永島 和貴
,
梅本 尚可
,
塚原 理恵子
,
加倉井 真樹
,
蓬原 一茂
,
兵頭 隆史
,
山田 茂樹
,
出光 俊郎
1自治医科大学附属さいたま医療センター 皮膚科
キーワード:
基底細胞腫
,
人工皮膚
,
鑑別診断
,
皮膚移植
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
母指
,
毛包上皮腫-線維形成性
,
Microcystic Adnexal Carcinoma
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Diagnosis, Differential
,
Hand Dermatoses
,
Skin Neoplasms
,
Thumb
,
Skin Transplantation
,
Skin, Artificial
,
Trichoepitheliomas, Multiple Desmoplastic
pp.85-88
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017115415
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<症例のポイント>左拇指背に発生したmicrocystic adnexal carcinoma(以下、MAC)を報告した。MACは、頭頸部発生例が74~84%とされており、本邦約100例の報告中で指に発生した症例は自験例を含め2例と極めてまれである。サイトケラチン(以下、CK)染色(AE1/AE3、CK7、CK15)とBer-EP4染色は診断に有用であった。島状に集塊を呈する腫瘍細胞と、索状配列・管腔構造を呈する腫瘍細胞の間にCK7とCK15染色で染色性の違いがみられ、MACのpluripotentialな特徴を反映していると推察した。
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