特集 滲出性紅斑とその周辺
臨床例
反対型多形紅斑からStevens-Johnson syndromeに進展した2例
高田 裕子
1
,
関東 裕美
,
中村 元泰
,
岩渕 千雅子
,
石河 晃
1東邦大学 医学部皮膚科学講座(大森)
キーワード:
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
Stevens-Johnson症候群
,
紅斑-多形性
,
生検
,
経口投与
,
パルス療法(薬物療法)
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Erythema Multiforme
,
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Pulse Therapy, Drug
pp.167-170
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014189108
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<症例のポイント>掌蹠のみに紅斑と水疱を認め、体幹には紅斑はみられなかったが、口腔内、眼球結膜、陰部など粘膜症状が出現したことからStevens-Johnson syndrome(以下、SJS)と診断し治療した。2症例ともに単純ヘルペスウイルスのIgG抗体陽性であったが、被疑薬のリンパ球刺激試験(DLST)が症例1では陽性であった。病理組織所見では表皮の液状変性と変性壊死、表皮内へのリンパ球浸潤がみられた。手掌足底の多形紅斑が主体で体幹に皮疹が生じなくても粘膜症状には注意を払い、随伴している場合は重症化する可能性を考え、早期に対応する必要がある。
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