発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016206721
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30代後半男。企業の健診で肝機能異常を指摘され、同企業の産業医による紹介で健診9ヵ月後に当センターを受診した。産業医の診療情報提供書と初診時の検査所見から当初NASHを疑ったが、健診後9ヵ月を経て体重増加がないにもかかわらず血清AST/ALT値のさらなる増悪を認め、健診時正常範囲であった血清ZTT値の上昇を伴ったことから自己免疫性肝炎(AIH)が示唆され、精査によりAIHと診断した。ステロイド治療を行い、肝機能は速やかに改善した。本例の経過をretrospectiveに検討した結果、健診までの肝障害はNAFLDが主体で、当センター受診までの9ヵ月間にAIHを発症した可能性が考えられた。
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