特集 発熱を伴う皮膚病
臨床例
全身の膿疱、感音性難聴、視力障害で急速に発症したCogan症候群
芝間 さやか
1
,
片山 博貴
,
安部 文人
,
三津山 信治
,
木村 雅明
,
力武 はぎの
,
熊野 浩太郎
,
樋口 哲也
1東邦大学医療センター佐倉病院 皮膚科
キーワード:
Cyclophosphamide
,
Prednisolone
,
視覚障害
,
鑑別診断
,
生検
,
聴力検査
,
難聴-感音性
,
経口投与
,
人工内耳移植
,
パルス療法(薬物療法)
,
急性汎発性発疹性膿疱症
,
Cogan症候群
,
乾癬-膿疱性
,
膿疱
Keyword:
Administration, Oral
,
Audiometry
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Cyclophosphamide
,
Hearing Loss, Sensorineural
,
Prednisolone
,
Vision Disorders
,
Cochlear Implantation
,
Pulse Therapy, Drug
,
Acute Generalized Exanthematous Pustulosis
,
Cogan Syndrome
pp.503-506
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017222955
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<症例のポイント>Cogan症候群(Cogan's syndrome:CS)は眼症状と内耳症状をおこし、しばしば発熱・頭痛などの全身症状や、全身性血管炎を伴う、極めてまれな慢性炎症性疾患である。自験例では、血管炎の症状として全身の膿疱を伴う紅斑という、特異的な所見を呈していた。また、通常数ヵ月~数年の経過をとることが多いが、自験例では複数の症状がほぼ同時に出現、急速に進行した点でも特異的であった。皮膚症状を見逃されている症例や、内耳疾患や他の疾患の一症状と診断されている症例が多いと思われ、血管炎を疑う皮膚症状をみたときには当疾患も念頭に置くべきである。
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