特集 小児消化器内視鏡診断・治療
遺伝性消化管ポリポーシスに対する内視鏡的阻血術
倉沢 伸吾
1
Shingo Kurasawa
1
1信州大学医学部小児医学教室
pp.742-745
発行日 2026年7月25日
Published Date 2026/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001613
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はじめに
小児の遺伝性消化管ポリポーシスはPeutz-Jeghers症候群(PJS),若年性ポリポーシス症候群(JPS),PTEN過誤腫症候群,家族性大腸腺腫症などが挙げられる。消化管ポリープは腸重積や消化管出血,低蛋白血症,貧血,成長障害などの重篤な合併症をきたす。生涯にわたってポリープのサーベイランスおよび治療が必要となる疾患である。バルーン内視鏡(balloon-assisted endoscopy:BAE)の普及により小腸ポリープに対する内視鏡的治療が可能となったが,小腸壁の菲薄性や狭い内腔などの解剖学的特性から,通電による焼灼を用いた切除方法(ホットスネアポリペクトミーや内視鏡的粘膜切除術)には穿孔・出血について一定のリスクが伴う。近年,ポリープへの血流を遮断して壊死脱落させる内視鏡的阻血術(endoscopic ischemic polypectomy:EIP)が注目されており,小児でもPJSおよびJPSに対してその有用性と安全性が報告されつつある。

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