発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012061424
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学童期以降の大腿骨骨幹部骨折10例10肢(男児7例・女児3例・平均8.8歳)について検討した。骨折型はAO分類A2:1肢、A3:7肢、B1:1肢、B3:1肢で、治療法は直達牽引法4肢、創外固定法3肢、Kirschner鋼線固定法3肢であった。仮骨形成開始期間は平均28.2日で、直達牽引法32.8日、創外固定法28.3日、Kirschner鋼線固定法16.3日であった。骨癒合期間は平均81.4日で、直達牽引法、創外固定法、Kirschner鋼線固定法の順に長かった。入院期間は平均74.3日で、直達牽引法100.日、創外固定法49.3日、Kirschner鋼線固定法71.7日であった。受傷時の変形度(側方屈曲変形/前後屈曲変形)は平均12.8/14.1°、治療直後は4.1/11.6°で、直達牽引法4.7/16.7°、創外固定法4.6/7.3°、Kirschner鋼線固定法3.3/9.7°であった。骨癒合時の変形度は平均6.5/9.3°で、直達牽引法4.5/12.5°、創外固定法3.6/9.6°、Kirschner鋼線固定法11.3/6.3°であった。合併症としてピン刺入部の感染を4例に認めたが、抜釘には至らなかった。また、膝可動域制限を3例に認め、うち2例に徒手的授動術を行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2011