Japanese
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特集 第20回脳のシンポジウム
視覚の中枢神経機構
Clare-Bishop野の視覚情報処理
Information processing in cat Clare-Bisliop cortex.
外山 敬介
1
,
北大路 浩史
2
,
梅谷 一清
2
Keisuke TOYAMA
1
,
Koji KITAOJI
2
,
Kazukiyo UMETANI
2
1京都府立医科大学第二生理学教室
2京都府立医科大学眼科学
1Department of Physiology, Kyoto Prefectural University of Medicine
2Department of Ophthalrnology, Kyoto Prefectural University of Medicine
pp.979-990
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905752
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I.はじめに
Talbot(1956),Woolsey(1958)らによる光刺激を用いたmappingあるいはOtsukaとHassler(1962)による細胞構築学的分類によって,ネコの大脳皮質視覚中枢は,17,18,19野の3つの領野に分類されてきた。またHubelとWiesel(1962,1965)の神経生理学的研究により,視覚情報は視覚の中継核である外側膝状体からまず17野に,次いで18,19野の順に低次から高次の中枢に直列的に伝えられると考えられてきた。しかしながらその後の神経生理学的研究(Toyama et al,1968,1974,1977a,b,1981a,b;Stone and Dreher,1973;Singeret al,1975)や光刺激によるMappingの研究(Palmerct al,1978),あるいは行動学的研究(Sprague et al,1977)により,視覚中極は少なくとも10か所以上の領野に区分され,その中の少なくとも5つの領野(17,18,19,PMLS,AMLS)が外側膝状体から並列的に視覚入力を受けることが明らかにされている(Tong et al,1982)。
PMLSとAMLSは上シルビウス溝の内側壁にある。この都位はClareとBishoP(1954)により,初めて光刺激に反応することが示されたので,Clare-Bishop(CB)野とも呼ばれる。
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