特集 教科書にない小児外科疾患の最新情報―国内外の文献・ガイドラインから―
Peutz-Jeghers症候群
古田 繁行
1
Shigeyuki Furuta
1
1聖マリアンナ医科大学小児外科
pp.589-593
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000845
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はじめに
Peutz-Jeghers症候群(PJS)は,食道を除く全消化管の過誤腫様ポリポーシスと口唇,口腔,指尖部などの皮膚・粘膜の色素斑を特徴とする遺伝性疾患である。家族歴のない孤発例では,皮膚・粘膜の色素斑や消化管ポリープによる腸重積,貧血などを契機に本症が疑われ,消化管に多発するPeutz-Jeghers型ポリープの存在から確定診断されることが多い。2018 年には小児慢性特定疾病の対象疾病に加えられた。悪性腫瘍の合併が高率であるため,適切なサーベイランスが提唱されている。
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