特集 胎児治療の進歩と今後の展望
胎児大動脈弁形成術
小澤 克典
1
,
和田 誠司
1
,
左合 治彦
1
Katsusuke Ozawa
1
,
Seiji Wada
1
,
Haruhiko Sago
1
1国立成育医療研究センター胎児診療科
pp.91-95
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000338
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はじめに
重症大動脈弁狭窄症(critical aortic valve stenosis:CAS)のなかには胎児期に左室内腔が狭小化して左心低形成症候群(hypoplastic left heart syndrome:HLHS)になっていく例があり,胎内で左室流出路狭窄を解除できればHLHSへの進行を防ぐことができる可能性がある。CASに対する超音波ガイド下胎児大動脈弁バルーン形成術(fetal aortic valvuloplasty:FAV)は20年以上の歴史を経て適応を選択し,治療法が洗練されてきた。日本でも胎児治療の準備を進め,2019年からFAVの臨床試験を開始した。
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