特集 胎児治療の進歩と今後の展望
胎児輸血の適応と方法
葉室 明香
1
,
池ノ上 学
1
Asuka Hamuro
1
,
Satoru Ikenoue
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.96-99
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000339
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はじめに
胎児輸血は,1963年にLileyによって初めて施行された。具体的には,母児間血液型不適合による胎児水腫に対し,X線透視下に胎児腹腔内投与として行われた1)。1977年には超音波ガイド下での胎児腹腔内輸血が報告され2),1982年には超音波ガイド下での胎児血管内輸血(臍帯静脈内輸血)が報告された3)。以降,胎児輸血は母児間血液型不適合などによる胎児貧血に対する胎児治療として行われるようになった。
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