発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014188468
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症例は65歳女性で、労作時呼吸困難を主訴に、近医にて重症の大動脈弁狭窄症(AS)と診断された。他院で手術予定であったが、術前精査にて左腎盂癌を発見されたため、大動脈弁置換術(AVR)の適応外と判断された。その後、保存的に化学療法が開始されるもASによるショックを呈したため、当院救急搬送となった。搬送後はInoueバルーンを用いた心房中隔穿刺法による経皮的大動脈弁形成術を施行し、心不全はNYHA分類IV度からII度に改善した。術後は前医にて左腎盂癌に対し左腎尿管摘出術を受け、徐々にASの圧較差が再増大したため、当院にてAVRを行った。AVR後の経過は良好で、第21病日に独歩退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014