特集 小児の便秘:最近の知見
重症心身障碍児と便秘症
村上 雅一
1
,
祁答院 千寛
1
,
杉田 光士郎
1
,
長野 綾香
1
,
松井 まゆ
1
,
西田 ななこ
1
,
矢野 圭輔
1
,
春松 敏夫
1
,
大西 峻
1
,
山田 耕嗣
1
,
山田 和歌
1,2
,
松久保 眞
1
,
武藤 充
1
,
家入 里志
1
Masakazu Murakami
1
,
Chihiro Kedoin
1
,
Koshiro Sugita
1
,
Ayaka Nagano
1
,
Mayu Matsui
1
,
Nanako Nishida
1
,
Keisuke Yano
1
,
Toshio Harumatsu
1
,
Shun Onishi
1
,
Koji Yamada
1
,
Waka Yamada
1,2
,
Makoto Matsukubo
1
,
Mitsuru Muto
1
,
Satoshi Ieiri
1
1鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系小児外科学分野
2鹿児島大学病院総合臨床研修センター
pp.376-380
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000100
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はじめに
重症心身障碍児は背景とする疾患に応じて,嚥下や排便など多彩な消化管機能障害を呈する。特に便秘を中心とする排便機能の異常に関しては,筋緊張異常により有効な腹圧をかけられないことや,長期臥床により腸管蠕動が慢性的に低下していること,排便習慣を確立できないことなどが直接的に影響する。加えて摂食機能低下に伴う食物繊維・水分の摂取不足,また中枢神経障害の影響からくる腸管蠕動機能障害,抗痙攣薬による腸蠕動の抑制など,重症心身障碍児特有の多様な病態が原因となって引き起こされる1)。
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