特集 いまさら聞けない成長のキホン
各論
成長をめぐる諸問題 低出生体重児の増加と成人身長の低下―DOHaDの観点から
中野 有也
1
,
白井 まどか
1
,
村川 哲郎
1
,
城所 励太
1
NAKANO Yuya
1
,
SHIRAI Madoka
1
,
MURAKAWA Tetsuro
1
,
KIDOKORO Reita
1
1昭和大学医学部小児科学講座/昭和大学江東豊洲病院小児内科
pp.1689-1692
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002129
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はじめに
1980年以降に出生した日本人の成人身長の平均値は年々低下傾向にある。これは,わが国において低出生体重児の割合が増加してきたことと大きく関係している可能性があるという1)。出生体重は,遺伝的要因のみならず,子宮内環境などの周産期要因が密接に関与して決定される。そのような意味で,出生体重はその個体がもつ遺伝的体質や胎児期の成育環境のsurrogate markerとしての役割を担っているという側面がある。
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