特集 どうする? 小児の便秘・下痢
機能性消化管疾患の診断と長期的な治療戦略
遺糞症
徳原 大介
1
TOKUHARA Daisuke
1
1和歌山県立医科大学小児科
pp.373-375
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000801
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はじめに
遺糞症(encopresis)は,排便機能が十分に備わると考えられる4歳以上あるいは4歳相当の発達水準になっても,排便すべきでない場所(床や衣服など)へ,意図的あるいは意図せずに排便をくり返す状態であり,便秘を伴うものと伴わないものがある1,2)。便秘や心理社会的ストレス(例:転居,両親の離婚)が発症の契機となる場合があり,便秘に対する薬物治療だけでなく,児童精神医学の面からの理解とアプローチが必要である。
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