ベッドサイドの看護
遺糞症のT君に対する援助と家族背景
石坂 集子
1
1中野共立病院3階病棟
pp.788-790
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919288
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発達途上にある小児にとって,家庭環境の様々な問題は,身体面・心理面に微妙に影響し,異常な行動となって現れる場合が多いと言われている.もちろん家庭環境のみが子供の成長に関係するわけではないが,社会構造の複雑化により,以前にも増して家庭の役割は重要であると思われる.
当院小児科病棟に入院してきた4歳の男児は,様々な問題をかかえている両親のもとで育ち,オムツがとれ始めた2歳のころから便をもらすようになった.日ごろ勤務の忙しさに流され,単に症状の改善のみに注目しがちだが,この疾患を通して疾患の追求,援助,また家庭環境とはどうあるべきなのかを考えてみたいと思う.
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