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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅶ.血液・腫瘍性疾患
9.血友病
Hemophilia
長江 千愛
1
NAGAE Chiai
1
1聖マリアンナ医科大学小児科
pp.867-871
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000667
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1 基本病因,発症機序
血友病は,先天性血液凝固異常症のなかでもっとも頻度が高い出血性疾患であり,幼少期より重度の出血症状を反復する。遺伝形式はX連鎖潜性(劣性)遺伝で,男性が患者として発症し,ヘテロ接合体の女性は保因者となる。凝固第Ⅷ因子(FⅧ)の量的・質的異常である血友病Aと第Ⅸ因子(FⅨ)異常症の血友病Bに分類される。出生数は1万人に1人(男子出生5,000人に1人)であり,令和3年度血液凝固異常症全国調査(厚生労働省委託事業)によるとわが国の患者数は血友病Aが5,657人,血友病Bが1,252人と報告されている1)。
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