病気のはなし
血友病
香川 和彦
1
1東京医科大学臨床検査医学講座
pp.330-335
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101672
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サマリー
血液凝固第Ⅷ因子異常症である血友病Aと,第Ⅸ因子異常症である血友病Bは,伴性劣性遺伝形式による代表的な先天性の止血異常症である.重症型では,幼少期から深部出血,特に関節筋肉出血を繰り返し,血友病性関節症に移行しやすい.出血時には凝固因子製剤による補充療法を行うが,経過中に同種抗体(インヒビター)が発生すると,バイパス療法などへの切り替えが必要となる.インヒビターに対する免疫寛容療法や,非出血時にも補充し続ける定期補充療法についても,その有効性が期待されている.
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