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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅵ.発達障害,心身症,精神疾患
23.LGBTQ(性的マイノリティ)―性別不合を中心に
LGBTQ:mainly around “gender incongruence”
中塚 幹也
1,2,3
NAKATSUKA Mikiya
1,2,3
1岡山大学大学院保健学研究科
2岡山大学学術研究院保健学域
3岡山大学ジェンダークリニック
pp.813-817
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000656
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1 基本病因,発症機序
性の要素は多岐にわたり,生物学的性(sex)である身体の性は,性染色体,性器の解剖,性ステロイドホルモンレベルなどから決定される(表)1, 2)。社会的性(gender)には,割り当てられた性(assigned gender〔sex〕:戸籍や保険証の性別など社会から割り当てられた性別),性役割(gender role:男性として,女性として果たしている役割),性別表現(gender expression:服装や髪形などの表現)などがある。さらに,性の自己認識(性自認,gender identity:性同一性とも訳され,物心ついたころから表れる「自分は男(または女)」という認識,心の性,実感する性),性的指向(sexual orientation:恋愛や性交の対象となる性別,好きになる性)などの要素もあり,これらは,社会的性の側面もある一方で,生物学的側面も知られており,関連遺伝子などに関する医学的研究も行われている。
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