Japanese
English
増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅱ.先天代謝異常
34.胆汁酸代謝異常症
Inborn errors of bile acid metabolism
水落 建輝
1
,
木村 昭彦
2
,
入戸野 博
3
MIZUOCHI Tatsuki
1
,
KIMURA Akihiko
2
,
NITTONO Hiroshi
3
1久留米大学医学部小児科学講座
2くまもと芦北療育医療センター
3順伸クリニック胆汁酸研究所
pp.218-221
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000548
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
1 基本病因,発症機序
胆汁酸とは,肝臓でコレステロールより生合成されるステロイドの1群である。胆汁酸代謝異常症とは,この生合成経路の遺伝性酵素欠損を1次性の病因とするもので,常染色体潜性(劣性)遺伝形式を示す遺伝性疾患である。胆汁酸生合成経路の遺伝性酵素欠損により,異常胆汁酸もしくは胆汁アルコールが蓄積する。異常胆汁酸は細胞毒性が強く,肝臓を中心にさまざまな臓器障害をひき起こす。異常胆汁酸の蓄積により,肝細胞が障害を受け胆汁うっ滞型肝障害をひき起こす1)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.