特集 今知っておきたいゲノム医療と遺伝子治療―基礎から臨床まで
各論
遺伝子治療 白血病・リンパ腫に対するCAR-T療法
中沢 洋三
1
NAKAZAWA Yozo
1
1信州大学医学部小児医学教室
pp.337-341
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000068
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はじめに
2019年以降わが国でも遺伝子治療が実用段階に入った。なかでもCD19特異的キメラ抗原受容体(CAR)を発現させた遺伝子改変T細胞を用いるCAR-T療法は,わが国で最初に保険収載にいたった遺伝子治療である。その承認製品であるtisagenlecleucel(tisa-cel)が小児・AYA世代(25歳以下)のB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)を対象に適応症が取得されていることも,がん治療の歴史のなかで画期的なことといえる。
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