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第5土曜特集 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療
実用化に向けた遺伝子治療技術
がんに対するCAR-T細胞療法
Chimeric antigen receptor-T cells therapy for cancer treatment
柳生 茂希
1,2
,
中沢 洋三
1,3
Shigeki YAGYU
1,2
,
Yozo NAKAZAWA
1,3
1信州大学学術研究・産学官連携推進機構 遺伝子・細胞治療研究開発センター
2京都府立医科大学大学院医学研究科小児科学
3信州大学医学部小児医学教室
キーワード:
遺伝子改変キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞
,
細胞免疫
,
ゲノム編集
Keyword:
遺伝子改変キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞
,
細胞免疫
,
ゲノム編集
pp.363-369
発行日 2023年4月29日
Published Date 2023/4/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28505363
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遺伝子改変キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞は,特定のがん抗原を発現するがん細胞を特異的に認識・殺傷することのできる人工T細胞であり,従来のがん治療の概念とは異なるアプローチで抗腫瘍効果を発揮する治療法として開発されてきた.抗体の持つ特異的な抗原認識能と,T細胞受容体(TCR)が持つT細胞活性化能を融合させ,これをT細胞上に人工的に発現させることで,抗原を認識し,強力かつ持続的な抗腫瘍効果を発揮させることができる.すでに,難治性B細胞性腫瘍における新しい治療選択として臨床応用されており,骨髄性腫瘍,固形腫瘍に対してもその応用が期待されている.さらに,ゲノム編集技術を用いた他家細胞由来CAR-T細胞療法の開発もすでに臨床実装されつつある.
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