特集 周産期救急システム―初期対応と災害対策
新生児救急発症時の対応 体温異常
松本 敦
1
MATSUMOTO Atsushi
1
1岩手医科大学小児科
pp.732-734
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002186
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はじめに
恒温動物である人間において,呼吸・循環・消化管など,ほぼすべての臓器の安定を司る自律神経が本来の機能を発揮するためには,快適・適切な環境温度(中性温度環境)が必要である。そのため,体温は新生児にとって最も重要なバイタルサインの一つであり,体温を維持管理するための保温は新生児医療の古典的大原則の一つとなっている。ひとたび体温異常をきたすと生命の危険に直結する可能性があるため,常日頃から注意を払う必要がある。

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