特集 周産期救急システム―初期対応と災害対策
新生児救急発症時の対応 チアノーゼ
緒方 公平
1
,
与田 仁志
1
OGATA Kohei
1
,
YODA Hitoshi
1
1東邦大学医療センター大森病院新生児科
pp.721-724
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002183
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はじめに
チアノーゼ(cyanosis)とは,血液中の還元ヘモグロビンが増加し,皮膚や粘膜が青紫色にみえる状態である。一般的に,毛細血管血の還元ヘモグロビン濃度が5 g/dL以上になると可視的にチアノーゼが認められるとされるが,新生児は多血症であるために3 g/dL以上で観察可能である。臨床的には,ヘモグロビン濃度が正常な新生児において,動脈血酸素飽和度(SpO2)が80〜85%程度で認められる1)。

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