特集 周産期救急システム―初期対応と災害対策
新生児救急発症時の対応 ショック(循環不全)
桑原 祐也
1
,
山本 裕
1
KUWABARA Yuya
1
,
YAMATOMO Yutaka
1
1岐阜県総合医療センター新生児内科
pp.717-720
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002182
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はじめに
ショックとは,生体に対する侵襲あるいは侵襲に対する生体反応の結果,重要臓器への血流が維持できなくなることで酸素供給が阻害され,細胞の代謝障害や臓器障害が生じ生命の危機に至る状態と定義される1)。発症初期には可逆的であるが,ショック状態が長期間になると臓器障害が不可逆性に至ってしまうため,早期にショックを認識し,迅速に初期治療を行うことが重要となる。

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