Japanese
English
臨床経験
先天性脊椎骨端異形成症の1例
A Case or Spondyloepiphyseal Dysplasia Congenita
二井 英二
1
,
矢田 浩
1
,
西山 正紀
1
,
小保方 浩一
2
,
山崎 征治
2
Eiji Nii
1
1三重県立草の実学園整形外科
2上野総合市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery Kusanomi Gakuen Hospital for Crippled Children
キーワード:
先天性脊椎骨端異形成症
,
spondyloepiphyseal dysplasia congenita
,
モルキオ病
,
Morquio disease
,
内反股
,
coxa vara
Keyword:
先天性脊椎骨端異形成症
,
spondyloepiphyseal dysplasia congenita
,
モルキオ病
,
Morquio disease
,
内反股
,
coxa vara
pp.1105-1108
発行日 1995年9月25日
Published Date 1995/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901729
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抄録:比較的稀な先天性骨系統疾患のひとつである先天性脊椎骨端異形成症(以下SED congenita)の成人例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告した.症例は,46歳,男性で.顔面,頭蓋は正常,低身長,四肢体幹の短縮が著明で,外反膝,腰椎前弯,軽度の側弯などを認めた.Wynne-Daviesらは,多くの臨床的異質性の存在を指摘し,低身長の重症度と内反股の重症度は比例するとしているが,本症例は明確な分類は出来なかった。鑑別診断としては,Morquio病,捻曲性骨異形成症,変容性骨異形成症,Kniest骨異形成症,Dyggve-Melchior-Clausen骨異形成症,脊椎骨幹端異形成症などがあげられるが,Morquio病が鑑別上もっとも重要である.また,SED congenitaでは,大腿骨骨頭の変形が高度である症例が多いが,本症例のように高度の骨頭変形がみられても,疼痛がみられない症例も少なくなく,小児期での疼痛予防のための観血的療法は,慎重に考慮されるべきであると思われた.
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