Japanese
English
臨床経験
骨幹端軟骨異形成症の兄弟例
Two Siblings with Metaphyseal Chondrodysplasia
二井 英二
1
,
矢田 浩
1
,
原 親弘
1
,
山崎 征治
2
,
谷本 康夫
3
,
新藤 啓司
3
,
伊奈田 宏康
3
Eiji Nii
1
1三重県立草の実学園整形外科
2上野総合市民病院整形外科
3松坂中央総合病院小児科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kusanomi Gakuen Hospital for Crippled Children
キーワード:
骨幹端軟骨異形成症
,
metaphyseal chondrodysplasia
,
内反膝
,
genu varum
,
くる病
,
rickets
Keyword:
骨幹端軟骨異形成症
,
metaphyseal chondrodysplasia
,
内反膝
,
genu varum
,
くる病
,
rickets
pp.1163-1166
発行日 1994年10月25日
Published Date 1994/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901480
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抄録:比較的稀な骨幹端軟骨異形成症(metaphyseal chondrodysplasia,以下MCD)の軽症型であるSchmid型と思われる兄弟例を経験したので報告した.症例は,3歳9カ月と1歳11カ月の兄弟例で,第5子と6子である.2例とも低身長,下肢の短縮,両膝の著明な内反がみられ,軽度腰椎前弯と鴨様歩行を認めたが,頭蓋顔面などには異常所見はみられなかった.X線学的所見では,大腿骨遠位端でくる病様のcupping flaringおよび骨端線の幅の拡大が認められた.MCDは,1983年の骨系統疾患国際分類では,4つの型に分類されていたが,1992年の改訂分類では,骨幹端異形成症(metaphyseal dysplasia)となり,7つの型に分類されている.Schmid型は,その中でも軽度なタイプで,最も多い型とされている.鑑別診断としては,その他のMCD,軟骨無形成症,脊椎骨幹端異形成症,くる病などがあげられるが,VitD製剤の投与はむしろ禁忌とされており,特にくる病との鑑別が重要である.
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