特集 「次」につなぐ「周産期医療」―次回妊娠への対策と次世代への影響を考える
移行期医療との連携 悪性腫瘍術後妊娠
只川 真理
1
TADAKAWA Mari
1
1東北大学病院産科
pp.447-451
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001510
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背 景
わが国において「がん」と診断される小児は毎年約2,100人,また,15~39歳のいわゆるadolescent & young adult(AYA)世代は毎年約21,400人程度と推定される1)。年齢層によって癌種の内訳は異なるが(表1)1),30代では女性の乳癌,子宮頸癌などが増える傾向にあり,若年層におけるがんの70%以上が女性で認められる(図)1)。近年では高齢妊娠が増えており,妊娠・出産を経験する前にがんに罹患してしまうケースも珍しくない。また,がん治療法の向上によりがんサバイバーも増加しており,がん治療後の妊婦に遭遇する機会は大いにある。
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