特集 「次」につなぐ「周産期医療」―次回妊娠への対策と次世代への影響を考える
移行期医療との連携 自己免疫疾患
金子 佳代子
1
KANEKO Kayoko
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター母性内科
pp.436-441
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001508
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はじめに
近年の治療法の進歩により小児リウマチ性疾患患者が成人し,妊娠・出産するケースが増えている。妊娠と出産,育児は,胎内で新たな命を育み,世に送り出し,そして生まれたわが子と対峙しながら次世代を育てていくという非常に大きな労力を伴う人生の一大プロセスであると同時に,小児リウマチ性疾患を患う多くの女性にとって自らを精神的・身体的に成長させうるかけがえのない経験である。さらに男性においても,パートナーとの間に子どもを授かり父になることで得られる精神的な喜びと成長は大きい。治療法が進み,疾患の治癒だけでなくQOLが求められるようになった今,小児リウマチ性疾患患者における妊娠・出産は避けて通れない重要なテーマである。
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